ORANGE RANGE『world world world』02

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ORANGE RANGE『world world world』02

オレンジレンジのライブを初めて見たのは、
まだ、インディーズ時代の
02年2月『オレンジボール』のレコ発ライブ。
「キリキリマイ」もインパクトがあったし
「ファンクチューン」は今でもお気に入りのナンバー。
そういえば当時まだ、現役高校生だったな。
ライブ間のトークの独特の間が愉しかった。
何より、当時は男の汗がほとばしるコア全盛だったとき。
ライブ会場の爽やかな柑橘系の香りがする女の子ファンが
多かったのも印象にのこっている。
同年6月にボクが編集したブックレットの
カバー・アーティストとして取材させてもらったのが
初インタビュー。(下写真参照)わ、若い……。
最後のインタビューが昨年『PANIC FANCY』を
リリースしたとき。(下写真参照)お、大人だ……。

そんな、ことを思い出しながら
本日8月5日リリースの
『world world world』を。

01. the map

いきなり衝撃的。
アーバン・テクノ的なポリ・リズムと
東京を感じさせる陰音階の単音で奏でるリフ。
ダークなリリックと感情を押し殺した無機的な三者三様のボーカル。
いきなり新たなレンジとの出会い。
02. FACTORY

けだるいドラムのフィルイン。
夢の中。ウイルス。目覚まし。ラップで現実逃避。
ストリングス単音のリフ。ボコーダー。はっきりビート。
大サビ。前向きイエーイ!! そして矛盾。
ちょっと時系列に書いてみた。常識を覆す組曲的進行。
そして矛盾との戦い。
自問自答組曲。
この曲のレビューは、常識を覆す箇条書きで。
03. KIMAGURE 23

ジンギスカン風イントロからスタート。
優しいオケヒットが効いてる
ボレロ風AメロからBメロは8ビートに変化し、
サビはレンジ的ノリと遊びが満載!!
1曲目同様マイナー進行の楽曲で、それぞれがはじけてる。
この曲の影のMVPは、サウンドを縁の下から支えているBa.YOH。
「歌謡曲をオレンジレンジが調理してみました」的楽曲。
04. おしゃれ番長 feat. ソイソース
トレヴァー・ホーンがプロデュースした
「アートオブノイズ」を彷彿させるキレのある
サンプリング・ワークが緊張感のあるグルーブを生み出している。
ボーカルにかけているボコーダーが80'Sテクノ・ファンには嬉しい。
RYOのオクターブ下のローヴォイスが効いたアレンジに。
05. White Blood Ball Red Blood Ball ~Dub Mix~

おっと!! レンジのレゲエだ。ダブ・スタイルに挑戦だ!!
前半の大和のピュアな投げかけ系のリリック
RYOのドロドロなBメロ、それに反してキャッチーなサビ
そしてHIROKIのパンでふった白血球と赤血球。
プラトニック・ドラッグ的な
ダブ・ミステリー・ツアーへようこそ!!
06. Son of the Sun
クラップのポリリズムからスタート。
サビメロが美しい。サビを
サポートするシンセサイザーの音色とフレーズにも
要注目!! 間を感じさせるリズムアレンジも面白い。
07. ジャポネーゼ

オレンジレンジのレベルミュージック。
硬派オレンジレンジだ。
沖縄で育ち、日本、海外での活動、体験
によって生まれたリリック。
彼らが感じている、世の中に対する矛盾や危機感が
ビシビシ伝わってくる。
これまた硬派なディトーションの効いた
ギターフレーズがメッセージをいい感じであおる。
08. space girl feat. ペチュニアロックス
ストリングスの広がりのあるループ音と
きわどいポルタメント、
ミュートしたスネアがマットなリズムのコントラストが面白い。
途中ロックなギターをかき鳴らすスパイス付き。
機械的な日常からの現実逃避、ヒステリック、そして妄想
そんなストーリー性のあるインストゥルメンタル
09. 瞳の先に

ポリュラー性とアーティスティックな感じが
バランス良く同居した、文句無しの応援歌。
シングルリリースのときに
ガッツリ紹介させていただいたので
こちらを参照。
10. HIBISCUS
ダンサブルなグルーブ、速めのBPM。
サウンドは、テクノテイスト with おしゃれストリングス。
リリックも夏向き南国沖縄!! 刹那な夏のハイビスカス!!
大人になったレンジのアーティスティック版「上海ハニー」、
with ピーナッツクリームサンド的内容。
11. 鬼ゴロシ

これは、もうバンドサウンド!!
オレンジレンジ版コア・ロックサウンド。
高速ラップ、ボーカル隊のユニゾン&コーラス
NAOTOのメローなギターリフ、
そして久しぶりに聴いたYOHの16分刻みのチョッパー
きもちいいグルーブ!!
12. IKAROS
ボーカルのメロディーも美しいロックスタイル。
間違いなくライブで盛り上がる曲だ。
「鬼ゴロシ」とこの曲は、
チェックしていないけど、NAOTOではなくYOH主導の曲かも。
ブレイクに入ってくるシンセサウンドなど
このアルバムの流れを踏襲しながらもストレートに
聴かせてくれる。
シングル以外で、最もラジオでON AIRしやすい楽曲(笑)。
13. Fin.
リズムトラックにはサンプリング音を。
マットな部分と艶やかな部分のコントラストが面白い。
シタール風な音を響かせアンビエントな世界へと……。

ORANGE RANGE『world world world』02
ORANGE RANGE『world world world』02ORANGE RANGE『world world world』02ORANGE RANGE『world world world』02
最後の曲を聞き終わって、再び1曲目を聴いてみると
とても同じバンドとは思えない。
それほど振り幅のひろい曲の集合体だ。

さまざまなジャンルのスタイルを踏襲し
それぞれが楽曲作りに参加することで
生まれる、レンジ風グルーブ。
それほど、一曲一曲がキャラ立っている。
そして一曲一曲に世界がある。
だから『world world world』か!!
なっとく!!
サウンド的にはNAOTOのテクノサウンドへの
強いこだわりを感じるし
それに、YOHのグルーブがときにスパイスに
そして、支えている。
3人のボーカルのリリックの世界、表現も
ダイナミックレンジが広がったように感じる。

初めてライブを見たときから、
まだ7年しか経っていないのだなと、ふと思う。
オレンジレンジのメンバーそれぞれの、
音楽的な吸収力と表現力は、凄まじい。
前作の『PANIC FANCY』に衝撃を受けたがそれ以上だ。
さらにマニアックに、しかしポピュラーさも
兼ね備えているバランスが良い。

ORANGE RANGEm6枚目のアルバム
『world world world』
難解にして面白いアルバムに仕上がった。

M04. グリコ「ポッキーチョコレート」TV-CMソング
M09. NHKドラマ8「ふたつのスピカ」主題歌

M11. 8/29(土)公開映画「グッド・バッド・ウィアード
   エンディングテーマ

ORANGE RANGE『world world world』02ORANGE RANGE『world world world』02
【本日09 0805のBGM】
ARTIST:ORANGE RANG
CD TYTLE:『world world world』
RELEASE:09年8月05日
PRICE:3,300円(tax in)
CORD:SRCL-7085~86
Coda Short Comment:難解にして面白いアルバム。一曲一曲がキャラ立って
いろんな世界へ連れて行ってくれるオレンジレンジの新世界が体感できる!!



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